糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、糖尿病腎症・神経症とともに糖尿病の3大合併症のひとつで、成人の失明原因の第一位です。
網膜は眼球の3分の2程度を覆っている約0.2ミリの膜で、光を視覚に変換します。
目の水晶体をレンズとするなら、網膜はフィルムですね。
網膜の血管は細いので、血液中のブドウ糖が過剰な状態が続くと、網膜の血管がつまったり出血を起こし、糖尿病網膜症が起こるのです。
糖尿病になって数年〜10年で糖尿病網膜症が発症しやすいですが、初期症状があまりなく、自覚症状を感じたときには、網膜症がかなり進行してるところが怖いですね。
煙のようなものや、蚊のような小さな虫が飛んでいるように見える「飛蚊症」が現れたら要注意サインです。
黒いカーテンがかかったような感じがしたら網膜で出血が起こっています。
「黄斑」という部分が損傷したり網膜症がすすむと、網膜剥離を起こし急激な視力低下が起こります。
〜ポイント〜
原因となる糖尿病を改善しないと、網膜症に対してどのような治療を行っても、また同じ病変が起きてきてしまいます。
病状が進行した場合、レーザーを照射する網膜光凝固手術や硝子体手術がありますが、どの治療も視力を回復させたり、網膜を元の健康な状態に戻すことはできないので、血糖コントロールで抑止する事がポイントなのです。
