甲状腺ホルモン(体重減少・全身倦怠の人は注意)
甲状腺はノドの下半分で、のど仏のまわりにあります。
脳下垂体から甲状腺刺激ホルモンが分泌されると
甲状腺ホルモンの分泌がうながされ、サイロキシンや
トリヨードサイロニンなどの甲状腺ホルモンが
分泌されます。
甲状腺ホルモンにはタンパク質の合成や、
エネルギー代謝、酸素消費などを高める働きが
あります。
サイロキシンやトリヨードサイロニンはタンパク質と
結合するとホルモンとしての働きを失います。
健康診断ではタンパク質と結合していない
遊離サイロキシン
遊離トリヨードサイロニン
甲状腺刺激ホルモン=TSH
の3つを検査します。
甲状腺ホルモンに関わる疾患
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に分泌され頻脈・暑がり・
体重減少などの症状があらわれます。
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンが不足して疲れやすい・寒がり・
全身倦怠感などの症状があらわれます。
甲状腺機能亢進症の代表はバセドウ病です。
バセドウ病は甲状腺刺激ホルモンの受容体に
対する抗体が作られてしまう自己免疫疾患です。
甲状腺機能低下症では血中に甲状腺組織に
対する抗体があらわれる自己免疫疾患の橋本病
などがあり、かたい甲状腺種やリンパ球の固まり
濾胞ができます。
<遊離サイロキシンの正常値>
0.9〜1.8ng/dL
<遊離トリヨードサイロニンの正常値>
4〜20pg/mL
<甲状腺刺激ホルモン=TSHの正常値>
0.523〜4.19μU/mL
*甲状腺の働き
血液から甲状腺ホルモンの主原料であるヨウ素
を取り込み甲状腺ホルモンをつくり、
血液中に分泌して、
全身の新陳代謝を高めて、気持ちも亢進させたり
成長に関わり各組織が正常に発育する為に、
不可欠なものです。
甲状腺ホルモンの異常やせきが続く、声がれ、ノドの
圧迫感やしこりなどの症状がみられたら、甲状腺ガン
の可能性も出てきますので、詳しい検査も受けましょう。