血液凝固(大腸菌O157の感染などの異常が判る)
からだに傷ができると出血しますが、おさえておくと
自然に止まる、これが止血です。
止血には2つの段階があり、
第1で血小板が傷口に張り付きます。
第2で水に溶けないタンパク質(フィブリン)が
出てきて、血小板が張り付いた傷口をさらに
しっかり抑えます、これら2段階を血液凝固過程
といいます。
フィプリンが出てくる過程は2通り、
1つは外の因子が原因の外因系。
もう1つは外の因子ではない内因系です。
血友病は内因系の第VV因子や第IX因子を
作ることが出来なくなる病気です。
外因子は組織因子と呼ばれ、
血管の内皮細胞や血小板に含まれています。
@外因が働いて血液が凝固するまでの時間を
プロトロンビン時間。
A内因系が働いて血液が凝固するまでの時間を
活性化部分トロンボプラスチン時間といいます。
Bフィプリノゲン
フィプリンの元になるタンパク質で、
血小板にネットのように集まります。
フィプリノゲンが減ってると云う事は、
うまく作られてないか消費されて少なくなって
いるかです。
血液凝固に関わるタンパク質の多くは肝臓で
作られるので、フィプリノゲンや
活性化部分トロンボプラスチン時間などは
肝臓の機能を見る時にも使われます。
止血機構がこわれるさまざまな疾患。
*血友病
内因系の第VV因子や第IX因子が
先天的に作ることが出来なくなり、
出血しやすくなる病気です。
*播種性血管内凝固症候群
血管の中でどんどん血液が固まり、固まる為の
タンパク質がなくなってしまい、出血しやすくなる
病気、末期ガンや出産の時など。
*溶血性尿毒症症候群
血管の中で赤血球がこわれ、溶血をおこし
固まり、それが腎糸球体にたまり腎不全と
なり、尿毒症をおこす疾患。
O157などの大腸菌によって命を落とす
原因はこの溶血性尿毒症症候群です。
プロトロンビン時間正常値
プロトロンビン活性 80〜120%
凝固時間 11〜13秒
活性化部分トロンボプラスチン時間正常値
25〜40秒
*抗血栓療法
心臓の手術の後や心筋梗塞、脳梗塞を
一度おこした人に対して、抗血栓療法が
行われます。
血液凝固の第1段階でおこる血小板の
機能を落とすのが抗血小板療法で、
アスピリンが使われます。
アスピリンは血小板の機能を落とすからです。
血液が固まらないのは出血が止まらないし、
固まりすぎると血栓が出来るし血液凝固の
項目はデリケートですね、チェックしましょう。