尿酸は細胞の核の中にある核酸の塩基
(プリン体)が分解されると出てきます。
肉や魚などの動物性タンパク質には核酸
が多いので、尿酸値が上がります。
尿酸は名前の通り尿から排出されます。
尿酸値が上がるとなる疾患を痛風と云います。
尿酸値が高いと尿酸が体の中で結晶となり、
多くの場合足の親指の付け根あたりで、
尿酸結晶をおこします、これが痛風発作です。
痛風発作では関節がはれ上がり歩くことは
もちろん安静にしていても、我慢出来ない
激痛を発症します。
風が吹いただけでも激痛が走るのが、
痛風の名前の由来です。
痛風は痛いだけではなく、尿酸が腎臓に
沈着して腎障害もおこします。
<血清尿酸の正常値>
男性 3〜7mg/dL
女性 2〜7mg/dL
1デシリットル中の尿酸の重さが
8mg/dLを越えてくると・・・
痛風・腎不全・白血病・骨髄腫・悪性リンパ種
のリスクが高まります。
お酒も尿酸を上昇させます。
アルコールが尿酸の合成をうながす一方で
尿酸の排出も妨げます。
お酒の中にはアルコールのほか核酸も
含まれています。
とりわけ核酸の含有量が多いのはビールです。
大ビン1本(633mL)で32.4mgと焼酎のお湯割り
0.03mgの実に1000倍の核酸が含まれています。
ちなみに元のフビライハン(1215〜1294)や
フランスの国王ルイ14世(1638〜1715)も
痛風だったと云う記録があります。
昔は痛風は贅沢病といわれましたが、
現在の飽食時代ではだれもが痛風に
なる可能性があります。
動物性タンパク質のかたよりやビールなどの
飲みすぎには注意しましょう。